お知らせ
2024/11/15
高年齢労働者をめぐる現状について
第169回労働政策審議会安全衛生分科会にて、高年齢労働者の労働災害防止対策などについて議論されました。
人口動態の変化や高齢者の健康状態の向上等を背景に、雇用者全体に占める50歳以上の労働者の割合は
41.4%、
60歳以上の労働者の割合は
18.7%(令和5年)となっています。また、死傷者数(休業4日以上)に占める50歳以上の
労働者の割合は
55.7%(同)、60歳以上の高齢者の割合は
29.3%(同)となります。
性別・年齢層別労働災害発生率(令和5年、休業4日以上死傷年千人率)
高年齢労働者の労働災害の増加に歯止めがかかりません。特に、高年齢労働者の労働災害発生率が高い数値となって
います。死傷千人率を性別・年齢別に見ると、男女ともに、50歳を超えてくると全年齢平均の千人率を上回り、年齢が高く
なることに応じ、千人率が大きく上昇していく傾向にあります。
高年齢労働者の労働災害防止対策の論点(労働政策審議会安全衛生分科会)
〇高年齢労働者の就業者数及びその割合の増加により、高年齢労働者の労働災害が増加しています。
〇労働安全衛生法第62条では、措置として「中高年齢者」に対する「適切な配置」のみが求められていますが、高年齢
労働者については、職場環境・作業の改善の取組等を促していくため、措置内容の範囲を広げることが適当ではない
でしょうか。
〇このため、「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」(エイジフレンドリーガイドライン)において求められて
いるような対応を企業の努力義務とした上で、現在のガイドラインについて法律上の根拠を与えることでその適切かつ
有効な実施を図ることが適当ではないでしょうか。
厚生労働省 「第169回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44290.html
厚生労働省 「資料1 高年齢労働者の労働災害防止対策について(その2)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/001316249.pdf
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