10月から最低賃金が引き上がりました。
　福岡県では昨年から41円アップの941円となります。 　9月には岸田首相が、2030年代半ばには、最低賃金の全国加重平均を1500円まで引き上げる目標を掲げ、今後も賃金上昇が続いていくこととなりそうです。
  　最低賃金は、最低賃金法に基づく制度です。
　会社が労働者に払う賃金は最低賃金額を下回ることはできません。
　ちなみに、最低賃金法の第1条では、「労働条件の改善を図り、労働者の生活の安定、労働力の質的向上および事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする」と定められ、まずは労働者の安全網ですが、次には公正競争の確保といった目的もあります。
 
　年々賃金が上昇する中、企業はより生産性の向上が求められそうです。
  　国は事業場内最低賃金を引き上げ、生産性向上、労働能率の増進に資する設備投資等を行う中小企業事業者に対して助成される、業務改善助成金を用意しています。
　今回、9月に業務改善助成金の要件が緩和され、対象事業場が拡大し、また賃金引上げ後の申請が可能となりました。申請期限は1月31日までとなります。受給にあたっては、要件を満たす必要がありますので、ご注意ください。
 
　令和6年度の厚生労働省の予算概算要求においても、最低賃金・賃金の引き上げに向けた支援がポイントとしてあげられており、来年度も助成金を始めとした施策が期待されます。