お知らせ
2020/06/15
「新しい生活様式」に向けた意識改革を(日本生産性本部「働く人の意識調査」)
日本生産性本部は、このたび、新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響に関するアンケート調査(第1回「働く人の意識調査」)結果を取りまとめ、公表しました。
新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて、日々の暮らしや働き方、組織の業務内容や運営形態などは変化を余儀なくされ、その影響は社会・経済の仕組みや人々の意識・価値観の変遷にまで及ぼうとしている中で、組織で働く雇用者を対象に、アンケート調査が実施されました。
<調査概要>
5月11日(月)~13日(水)、20歳以上の日本の雇用者(就業者から自営業者、家族従業者等を除く)1,100名を対象にインターネットを通じて実施。今後も継続的に定点観測が行われる予定。
<調査のポイント>
1.労働時間・業務時間の変化、業種別・労働時間の変化
- 労働時間・業務量・余暇時間ともに「特に増減は無い」が4割以上
- 労働時間は43.2%、業務量は37.6%が「減少した」
- 余暇時間が「増加した」と回答したのは、42.8%
- 労働時間の増減は業種の差による差が大きく、特に宿泊業、飲食サービス業での割合が多い
2.勤め先の業績、今後の自分自身の雇用・収入への不安
- 勤め先の業績(65.3%)、今後の自分自身の雇用(47.7%)、今後の収入(61.8%)にはいずれも「不安」を感じている
- 今後の雇用への不安感は業種による差が大きく、宿泊業(85.7%)、飲食サービス業(75.7%)、医療・福祉(65.0%)、生活関連サービス業(63.0%)で「不安」の割合が多い
- 今後の収入への不安感は年代によって差があり、20代(68.5%)が最多、「かなり不安を感じる」が最多なのは、30代で35.2%。若年層の不安感が強い
3.勤め先への信頼感
- 勤め先による健康への配慮は、雇用形態や性別等の属性に関わらず68.7%が肯定的
- 「信頼していない」の割合が最も多いのは30代で39.4%。収入への不安と同様に、特に30代雇用者へのケアが必要と思われる
4.新型コロナウイルス感染症による働き方の変化
- 働き方については、「特に変化はない」が40.7%で最多、「多少変わった」が35.0%、「大きく変わった」が24.3%
- 業種別に見ると、「専門的・技術的な仕事」「管理的な仕事」で3割以上が「大きく変わった」一方、「生産工程の仕事」「輸送・機械運転の仕事」「建設・採掘の仕事」「運搬・清掃・包装等の仕事」では6~7割が「特に変化はない」と回答
- 柔軟な働き方の施策については、「特にない」が46.3%で最多。「自宅での勤務」29.0%、「時差出勤」16.3%、「短時間勤務」15.4%で柔軟な勤務が一般化したとは言えない
- テレワーク実施における課題については、「職場に行かないと閲覧できない資料・データのネット上での共有化」が48.8%で最多、「特に課題は感じていない」は8.4%にとどまる。多くの人が現状に不都合をか感じている
5.新型コロナウイルス収束後の働き方や生活様式の変化
- 新型コロナウイルス収束後もテレワークを継続したいかについては、「そう思う」24.3%、「どちらかと言えばそうもう」38.4%と、6割強が肯定的
- 新型コロナウイルス収束後も働き方や生活様式の変化は起こり得るかについては、多くの項目で「どちらかと言えば起こり得る」「どちらかと言えば起こり得ない」が多く、可能性を判断しかねている様子がうかがえる。その中で、「業務の要不要の見直し」「Web会議の普及」「時間管理の柔軟化」「決裁方法のデジタル化」は、比較的変化の可能性が高いとみられている
【参考】公益財団法人 日本生産性本部 生産性総合研究センター
「第1回 働く人の意識調査 新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響を調査」
https://www.jpc-net.jp/research/detail/004392.html
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